2013年8月21日水曜日

福島原発の汚染水、海流出の可能性 東電認める

2013/8/21 21:12

東京電力福島第1原子力発電所で地上のタンクから高濃度の放射性物質を含んだ大量の汚染水が漏れ出た問題で東電は21日、汚染水が外洋に流れた可能性を初めて認めた。原発事故の国際的な事故評価の尺度をあてはめて厳しい判定が改めて出る見通しも強まり、事態は緊迫度を増している。

東電は21日に公表した資料で「排水路を経由した海洋への漏洩は今後も継続調査」する方針を明らかにした。関係者によると、排水路の側面に水が流れた跡があり、その場で極めて高い放射線量が検出されたため、汚染水が海に流れたのは確実とみられる。

排水路は堤防に囲まれた福島原発の湾内ではなく、外洋と直接つながっている。東電は相沢善吾副社長が現地に常駐し、汚染水対策を抜本的に見直す考えを示した。

「原子力規制委員会は問題を把握していたのか」「職員の増員は検討しているか」。21日の田中俊一委員長の記者会見で、海外メディアの質問が相次いだ。

海外では海洋汚染が広がることに懸念が強い。外交官出身で規制委の大島賢三委員は21日の会合で「韓国、欧米でも福島汚染水の問題が報道され始めている。国の名誉や評判にとっていいことではない」と指摘した。

田中委員長は21日、国際原子力事象評価尺度で「レベル3(重大な異常事象)」相当とする再評価案の決定を保留した。「福島第1原発の状況は海外に細かく発信したい」としながらも「お化け屋敷みたいに次から次へといろいろなことが起こる。(レベル)2だ3だとやっていくのは必ずしも適切ではない」と述べ、事態の推移をみながら国際原子力機関(IAEA)と慎重に協議する考えを示した。

福島第1原発では、通常の評価尺度を適用しにくいとの声もある。福島の事故では2011年4月に受けた「レベル7(深刻な事故)」の評価が現在も続いている。

規制委が21日夕に有識者らを集めて開いた作業部会で、東電は長期に漏れが続き、大半が土に染み込んだと推定。産業技術総合研究所の安原正也主任研究員は、汚染水が地下水に混じれば「(地下水を海に流す)地下水バイパス計画が破綻しかねない」と指摘した。

東電は漏れたタンクに残った汚染水を隣のタンクに今日中にも移送し、原因を突き止める作業を始めることも発表した。ただ規制委の更田豊志委員は「他のタンクにも疑いを持たざるを得ない」と語り、早急な総点検を求めた。

2013年8月14日水曜日

地下貯水槽が隆起 第一原発で地下水押し上げか

東京電力は13日、福島第一原発敷地内で4月以降に汚染水の漏えいが明らかになった地下貯水槽(3号貯水槽)の底部が、設置当初に比べて最大約40センチ隆起していると発表した。貯水槽周辺で放射性物質は検出されておらず、東電は隆起による汚染水の漏えいはないとしている。

東電によると、保管していた汚染水を地上タンクに移送した結果、5月以降の降雨で増えた地下水の浮力により貯水槽が押し上げられたとみられる。

今月10日に測定した結果、中央部分を中心に隆起が確認された。内部にはポンプでくみ上げ切れない汚染水が残っており、貯水槽の底部がゆがむと地中に漏れる恐れもある。東電は現在、水を注入し残った汚染水を薄める作業をしている。

海水を保管していた4号貯水槽も最大約15センチ隆起していた。東電は両貯水槽の上部に砂利を敷き詰め、重さで隆起を抑える対策を取る。

貯水槽は7つあるが、他の貯水槽で隆起は確認されていない。

( 2013/08/14 08:36 カテゴリー:主要 )

地下貯水槽が隆起 第一原発で地下水押し上げか | 県内ニュース | 福島民報

2013年8月12日月曜日

福島第一、作業員10人に放射性物質の汚染確認

東京電力は12日、福島第一原子力発電所の20~50歳代の男性作業員10人に、放射性物質による身体汚染が見つかったと発表した。

同原発では、作業員の熱中症対策のため、作業拠点の免震重要棟前で水を噴霧している。10人は移動用のバスを待っている間、この霧を浴びた可能性が高く、東電は、霧に放射性物質が混じっていたとみて原因を調べている。

噴霧装置は敷地西側にある浄水場の水を使っているが、浄水場の水からは放射性物質は検出されなかった。

東電によると、同日午後0時半頃、同棟前にある放射性物質の測定器で、周辺の空気が汚染されているのを示す警報が出た。その後、作業員10人が同原発を出ようとして検査を受けた際、頭や上半身の表面に汚染が確認された。内部被曝ひばくはなかった。

同棟前では、汚染が少なくなったため、防護マスクなどの着用は義務づけられていない。

(2013年8月12日15時29分 読売新聞)

福島第一、作業員10人に放射性物質の汚染確認 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

2013年8月5日月曜日

福島第1の汚染地下水、遮水壁上回った可能性高い=原子力規制庁

2013年 08月 5日 21:12 JST

[東京 5日 ロイター] - 原子力規制庁の金城慎司・東京電力福島第1原子力発電所事故対策室長は5日、東電(9501.T: 株価, ニュース, レポート)福島第1原発の放射能汚染地下水について、同社が汚染水の流出を防ぐために設けた地中の遮水壁を上回った可能性があると述べ、「緊急時」との認識を示した。

金城室長はロイターに対し、汚染された地下水は法的基準を超えて海に流出している可能性が高く、東電の地下水くみ上げ計画は一時しのぎにすぎないとの見方を示した。

また、汚染地下水が遮水壁を上回った可能性が高く、地表に上がってくる可能性を否定できないと述べ、現在は「緊急時」と指摘した。

汚染水問題の深刻化を受けて、原子力規制委員会は今月2日、「汚染水対策検討ワーキンググループ」を開き、規制委の更田豊志委員が早急な汚染水汲み上げを指示。東電は会合で、8月後半の汲み上げ開始の意向を示していたが、5日の定例会見で同社の今泉典之・原子力・立地本部長代理は、「今週末くらいから汲み上げを実施したい。検討作業を進めている」と明らかにした。

今のところ、汚染地下水の上昇によってどの程度の脅威が生じるかは不明。2011年3月の東日本大震災に伴う原発事故を受け、日本政府は東電に対し、緊急措置として数万トンの汚染水を太平洋に放出することを認めたが、近隣諸国や地元の漁業関係者から批判を受けた経緯があり、東電は地元の同意なく汚染水を放出しないと約束している。

福島第1の汚染地下水、遮水壁上回った可能性高い=原子力規制庁 | ビジネスニュース | Reuters

2013年8月4日日曜日

トリチウム

三重水素

三重水素は弱いβ線を放射しながらβ崩壊を起こしヘリウム3 (3He) へと変わる。半減期 は12.32年である[1]。

三重水素 - Wikipedia


追跡!真相ファイル 「低線量被ばく 揺らぐ国際基... 投稿者 kamaichi2002

2013年8月2日金曜日

トリチウム 海洋流出数十兆ベクレル 福島第1原発、東電が試算

2013.8.2 22:05

東京電力福島第1原発から高濃度の放射性物質を含む汚染水が海へ流出している問題で、東電は2日、平成23年5月から流出し続けたと仮定した場合、海へ流れ出た汚染水に含まれるトリチウム濃度が推計で最大約40兆ベクレルに上るとの試算を発表した。

保安規定上のトリチウムの年間放出基準値は22兆ベクレル。原発で発生するトリチウムは、濾過(ろか)などで取り除けないため、電力会社は原発ごとに基準値を定め、管理しながら海に放出している。原子炉の数や稼働率により幅はあるが、各地の原発でも年間数百億~100兆ベクレルが放出されている。東電は「保安規定の年間放出基準値と同程度だが、安全確認できていない状態での流出なので好ましくない」との見解を示した。

試算は、地下水流入量を基にした山側からと、港湾内の海水の移動量による海側からの2通りで算出。山側の推計では、2号機タービン建屋海側の観測用井戸で検出されたトリチウムの最大濃度1リットル当たり50万ベクレルで計算し、敷地内に流れ込む1日400トンの地下水が流出した場合、約40兆ベクレルとなった。海側の推計では港湾内の海水の移動量から約20兆ベクレルとなった。

東電はタービン建屋海側の地下水の状況をより詳細に把握するため、観測用井戸の数を現在の9本から27本に増設する計画も公表した。地下水の汚染が進んでいるとみられる1、2号機周辺で先行整備し、9月までにボーリング調査を終える方針だ。

東電は流出防止策として岸壁沿いの地中に薬剤(水ガラス)を注入し地盤を固めた「土の壁」設置を進めている。だが、海へ流出していた地下水をせき止めたことで地下水の水位が上昇、地表へあふれ出し壁を越えて海へ漏れ出る可能性がある。

■トリチウム 水素の放射性同位体で半減期は約12年。放射線のうちベータ線(電子の流れ)を発生させる。ガンマ線(電磁波)を出すセシウムよりも放射線は弱いが体内に大量に取り込むと影響が大きい。原子炉内で核分裂などによって生成されるが、自然界にも存在する。水の形態で存在するため、汚染水処理では放射性セシウムなどのように吸着させて除去することが難しい。

トリチウム 海洋流出数十兆ベクレル 福島第1原発、東電が試算+(1/2ページ) - MSN産経ニュース