2011年3月31日木曜日

20キロ圏に数百~千の遺体か 「死亡後に被ばくの疑い」

福島第1原発事故で、政府が避難指示を出している原発から約20キロの圏内に、東日本大震災で亡くなった人の遺体が数百~千体あると推定されることが31日、警察当局への取材で分かった。27日には、原発から約5キロの福島県大熊町で見つかった遺体から高い放射線量を測定しており、警察関係者は「死亡後に放射性物質を浴びて被ばくした遺体もある」と指摘。警察当局は警察官が二次被ばくせずに遺体を収容する方法などの検討を始めた。当初は20キロ圏外に遺体を移して検視することも念頭に置いていたが、見直しを迫られそうだ。

警察当局によると、高線量の放射線を浴びた遺体を収容する際、作業する部隊の隊員が二次被ばくする可能性がある。収容先となる遺体安置所などでも検視する警察官や医師、訪問する遺族らに被ばくの恐れが生じる。

遺体は最終的に遺族か各市町村に引き渡すことになるが、火葬すると放射性物質を含んだ煙が拡散する恐れがあり、土葬の場合も土中や周辺に広がる状況が懸念される。

警察当局は現場での除染や検視も検討しているが、関係者は「時間が経過して遺体が傷んでいるケースは、洗うことでさらに損傷が激しくなり問題だ」と指摘している。

身元確認のため、遺体から爪だけを採取してDNA鑑定する方法もあるが、爪も除染する必要があり、かなりの手間と時間がかかるという。

27日に、大熊町で見つかった遺体は、除染が必要な基準の一つである10万cpm(cpmは放射線量の単位)まで計ることができる測量計の針が、振り切れる状態だったという。このため福島県警の部隊は遺体の収容を断念している。

2011/03/31 14:02 【共同通信】

20キロ圏に数百~千の遺体か 「死亡後に被ばくの疑い」 - 47NEWS(よんななニュース)

原発侵入容疑で逮捕 20代男、車で走り回る

東京電力福島第2原発(福島県楢葉町、富岡町)の構内に車で侵入したなどとして、福島県警双葉署は1日、建造物侵入と器物損壊の疑いで東京都新宿区歌舞伎町、無職渡辺光容疑者(25)を逮捕した。任意同行する前に渡辺容疑者と車の除染を行った。

県警によると、渡辺容疑者は容疑を認めているという。

逮捕容疑は、3月31日午後1時10分ごろ、福島第2原発の西側ゲートを車で突破し、構内に侵入した疑い。

東電によると、渡辺容疑者の車は構内を約10分間にわたって走り回った。けが人はなかった。

車はこの約50分前、第2原発の北約12キロの第1原発(大熊町、双葉町)に正門から突入を図り、東電側に阻止されたという。

第2原発1~4号機は既に冷温停止状態。30日に1号機のタービン建屋1階から一時煙が出たが、地元消防は電源盤の異常とみている。

2011/04/01 01:42   【共同通信】

原発侵入容疑で逮捕 20代男、車で走り回る - 47NEWS(よんななニュース)

2011年3月28日月曜日

福島 避難

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【関連情報】







チェルノブイリ









チェルノブイリ原子力発電所事故(チェルノブイリげんしりょくはつでんしょじこ)とは、1986年4月26日1時23分(モスクワ時間 ※UTC+3)にソビエト連邦(現:ウクライナ)のチェルノブイリ原子力発電所4号炉で起きた原子力事故。後に決められた国際原子力事象評価尺度 (INES) において最悪のレベル7の参考事例として知られている。
4号炉は炉心溶融(メルトダウン)ののち爆発し、放射性降下物がウクライナ・白ロシア(ベラルーシ)・ロシアなどを汚染した。事故後のソ連政府の対応の遅れも相まって被害が拡大・広範化し、史上最悪の原子力事故となった。
現在は分離独立したウクライナに処理義務がある。現在もなお、原発から半径30km以内の地域での居住が禁止されるとともに、原発から北東へ向かって約350kmの範囲内にはホットスポットと呼ばれる局地的な高濃度汚染地域が約100箇所にわたって点在し、ホットスポット内においては農業や畜産業が全面的に禁止されている。

爆発事故の概要
この規模の原発事故は発生時点では他に例がなく、当時は原子力開発の歴史上で最悪の事故と言われていた。
事故当時、爆発した4号炉は操業休止中であり、原子炉が止まった場合を想定した実験を行っていた。この実験中に制御不能に陥り、炉心が融解、爆発したとされる。爆発により、原子炉内の放射性物質が大気中に大量に(推定10t前後)放出された。これに関しては、広島に投下された原爆(リトルボーイ)による放出量の400倍とする国際原子力機関(IAEA)による記録が残されている。詳細は影響の部分を参照の事。
当初、ソ連政府は住民のパニックや機密漏洩を恐れ、この事故を公表しなかった。また、付近住民の避難措置なども取られなかったため、彼らは甚大な量の放射線をまともに浴びることになった。しかし、翌4月27日にスウェーデンのフォルスマルク原子力発電所にてこの事故が原因の放射性物質が検出され、4月28日、ソ連も事故の公表に踏み切った。(当初、フォルスマルク原発の技術者は「核戦争」が起こったと考えた。)日本においても、5月3日に雨水中から放射性物質が確認された。
爆発後も火災は止まらず、消火活動が続いた。アメリカの軍事衛星からも、赤く燃える原子炉中心部の様子が観察されたという。ソ連当局は応急措置として次の2点を実行した。
減速材として炉心内へ鉛の大量投入。
液体窒素を投入して周囲から冷却、炉心温度を低下させる。この策が功を奏したのか一時制御不能に陥っていた炉心内の核燃料の活動も次第に落ち着き、5月6日までに大規模な放射性物質の漏出は終わったとの見解をソ連政府は発表している。
爆発した4号炉をコンクリートで封じ込めるために、延べ80万人の労働者が動員された。4号炉を封じ込めるための構造物は石棺(せきかん・せっかん)と呼ばれている。
事故による高濃度の放射性物質で汚染されたチェルノブイリ周辺は、居住が不可能になり、約16万人が移住を余儀なくされた。避難は4月27日から5月6日にかけて行われ、事故発生から1ヶ月後までに原発から30km以内に居住する約11万6千人全てが移住したとソ連によって発表されている。しかし、生まれた地を離れるのを望まなかった老人などの一部の住民は、移住せずに生活を続けた。
放射性物質による汚染は、現場付近のウクライナだけでなく、隣のベラルーシ、ロシアにも拡大した。

死者数
ソ連政府の発表による死者数は、運転員・消防士合わせて33名だが、事故の処理にあたった予備兵・軍人、トンネルの掘削を行った炭鉱労働者に多数の死者が確認されている。長期的な観点から見た場合の死者数は数百人とも数十万人とも言われるが、事故の放射線被曝とがんや白血病との因果関係を直接的に証明する手段はなく、科学的根拠のある数字としては議論の余地がある。
事故後、この地で小児甲状腺癌などの放射線由来と考えられる病気が急増しているという調査結果もある。
1986年8月のウィーンでプレスとオブザーバなしで行われたIAEA非公開会議で、ソ連側の事故処理責任者ヴァシリー・レガソフは、当時放射線医学の根拠とされていた唯一のサンプル調査であった広島原爆での結果から、4万人ががんで死亡するという推計を発表した。しかし、広島での原爆から試算した理論上の数字に過ぎないとして、会議では4,000人と結論され、IAEAの公式見解となっており、2005年にも同じ数字が公式発表された。ゴルバチョフは、レガソフに、IAEAにすべてを報告するように命じていたが彼が会場で行った説明は非常に細部まで踏み込んでおり、会場の全員にショックを与えたと回想している。結果的に、西側諸国は当事国による原発事故の評価を受け入れ無かった。

「チェルノブイリ原子力発電所事故」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
最終日付(更新日付)UTC 2011年4月13日 (水) 11:13
URL: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%AB%E3%83%8E%E3%83%96%E3%82%A4%E3%83%AA%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80%E4%BA%8B%E6%95%85#.E6.AD.BB.E8.80.85.E6.95.B0

プルトニウム



概要
ウラン鉱石中にわずかに含まれていることが知られる以前は、完全な人工元素と考えられていた。超ウラン元素で、放射性元素でもある。プルトニウム239、241その他いくつかの同位体が存在している。半減期はプルトニウム239の場合約2万4000年(アルファ崩壊による)。比重は 19.8 で、金属プルトニウムは、ニッケルに似た銀白色の光沢を持つ、大変重い金属である(結晶構造は単斜晶)。融点は639.5℃、沸点は3230℃(沸点は若干異なる実験値あり)。硝酸や濃硫酸には不動態となり溶けない。塩酸や希硫酸などには溶ける。原子価は、3価~6価(4価が最も安定)。金属プルトニウムは、特に粉末状態において自然発火する事がある。塊りの状態でも、湿気を含む大気中では自然発火する事があり、過去のプルトニウム事故の多くが、この自然発火の結果とされている。プルトニウムとその化合物は人体にとって非常に有害とされる。プルトニウムは放射性崩壊によってアルファ線を放出するため、体内、特に肺に蓄積されると強い発癌性を示す。
原子炉において、ウラン238が中性子を捕獲してウラン239となり、それがベータ崩壊してネプツニウム239になり、更にそれがベータ崩壊してプルトニウム239ができる(原子炉内では他のプルトニウム同位体も多数できる)。ウラン238は天然に存在するのでネプツニウム239とプルトニウム239は極微量ながら天然にも存在する。また半減期が約8000万年とプルトニウム同位体の中では最も長いプルトニウム244も極微量天然に存在する。なお、プルトニウム239および240とそれらの放射壊変物の飛沫の吸引はWHOの下部機関IARCより発癌性があると (Type1) 勧告されている。
プルトニウムは核兵器の原料や、プルサーマル発電におけるMOX燃料として主に使用されるが、他の用途としては人工衛星の電源として原子力電池として使用されたこともある。

「プルトニウム」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
最終日付(更新日付)UTC 2011年4月13日 (水) 12:27
URL: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%97%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%8B%E3%82%A6%E3%83%A0

1982年のアメリカ映画。サンダンス映画祭・国際エミー賞受賞作。

1980年代、世界的規模で保有されるプルトニウムの驚異を、女性作家のアーヴィング­が綿密な取材と多くの資料をもとに作り上げたドキュメンタリー。

タイトルは核廃棄物の­処置を危険視した"暗黒の循環"という意味。主にアメリカの放射能汚染に関係した民間­人や反核団体のグループが出演している。

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2011年3月25日金曜日

福島第1原発の状況情報(3月25日18時現在)

東京電力の福島第1原発(福島県)の1号機から6号機の現状は以下の通り。2011年3月25日18時現在(枝野幸男官房長官の会見などをもとに、極力最新情勢を反映させますが、反映が遅れることもあります)。

【1―6号機】
●新情報::米軍が冷却用真水を提供へ。3月25日、準備作業開始。

【1号機】
●新情報::3月25日、「放射線、原子炉から漏れ出している可能性」(安全・保安院)。
●燃料棒::冷却装置作動せず、露出。
 ::3月23日、炉心400度、後に約320度(想定最高約300度)。
●原子炉格納容器・圧力容器::
●外側の建屋::3月12日に水素爆発、上部が吹き飛ぶ。
  ::3月24日朝、白い煙。
●炉心への冷却水::3月12日、海水注入開始。
●使用済核燃料プール::
●非常用電源::3月19日、外部電源にケーブル接続。
  ::外部電力供給。
  ::3月24日、中央制御室で点灯。
●地震発生時::稼働中、自動停止。

【2号機】
●新情報::3月25日、「放射線、原子炉から漏れ出している可能性」。
●燃料棒::冷却装置作動せず、露出。
●原子炉格納容器・圧力容器::3月15日、圧力抑制室損傷。
●外側の建屋::3月14日の3号機の爆発で損傷。
  ::3月21日、白煙確認。
  ::3月24日朝、白い煙。
●炉心への冷却水::3月14日、海水注入開始。
●使用済核燃料プール::
●非常用電源::3月19日、外部電源にケーブル接続。
  ::3月22日、電源復旧作業を再開。
  ::外部電力供給。
●地震発生時::稼働中、自動停止。


【3号機】(MOX燃料使用、プルサーマル)
●新情報::
●燃料棒::冷却装置作動せず、露出。
●原子炉格納容器・圧力容器::
 ::3月25日、原子炉「毀損の可能性十分ある」(安全・保安院)。
●外側の建屋::3月14日、水素爆発で大きく損傷。
 ::3月16日、白煙を確認。
 ::3月21日、「やや灰色がかった煙」。
 ::3月22日夜、中央制御室の照明が点灯。
 ::3月22日夕、黒い煙。作業中断。黒煙はおさまる。
 ::3月24日朝、白い煙。
 ::3月24日、作業員3人が被ばく。
●炉心への冷却水::3月13日、海水注入開始。
●使用済核燃料プール::水位低下で使用済核燃料過熱。
 ::3月17日、自衛隊ヘリから冷却水投下。
 ::3月17日夜、自衛隊の特殊消防車が冷却水放水開始。
 ::3月18日昼、自衛隊の消防車が陸上から冷却水放水。
 ::3月19日~東京消防庁が連続放水。
●非常用電源::作動せず。
  ::外部電力供給。
●地震発生時::稼働中、自動停止。

【4号機】
●新情報::
●燃料棒::停止中のためなし。
●原子炉格納容器・圧力容器::
●外側の建屋::3月15日、爆発し出火、屋根の一部や側面に穴。
  ::16日再出火、鎮火状態。
  ::3月24日朝、白い煙。
●炉心への冷却水::不要。
●使用済核燃料プール::「水位低下で使用済核燃料過熱」情報。
  ::3月17日、「水ある様子を確認」。
  ::3月20日、冷却水を放水。
  ::3月21日、自衛隊が冷却水放水。
  ::3月22日~50メートル超アーム付き特殊ポンプ車で注水。
●非常用電源::作動せず。
  ::3月22日、電源復旧作業を再開。
  ::外部電力供給。
●地震発生時::定期点検のため停止中。

【5号機】
●新情報::
●燃料棒::
●原子炉格納容器・圧力容器::
  ::3月20日、冷温停止(原子炉内100度下回る)。
●外側の建屋::
●炉心への冷却水::
●使用済核燃料プール::3月19日、プール冷却ポンプ稼動。
  ::3月20日、燃料プール水温が通常レベルに。
●非常用電源::外部電源供給。
  ::3月23日、ポンプトラブル。
●地震発生時::定期点検のため停止中。

【6号機】
●新情報::
●燃料棒::
●原子炉格納容器・圧力容器::3月20日、冷温停止。
●外側の建屋::
●炉心への冷却水::
●使用済核燃料プール::3月20日、水温下がり安定。
●非常用電源::3月19日、非常用ディーゼル発電機起動。
 ::外部電源供給。
●地震発生時::定期点検のため停止中。

【使用済核燃料共用プール】
●新情報::
状況::約6400本保管。3月18日、ほぼ満水。
  ::3月21日、注水、16時30分時点で水温61度程度。

福島第1原発の状況情報(3月25日18時現在) : J-CASTニュース

福島

【関連リンク】

JNN 福島第一原発 情報カメラ (Live)



出荷規制

【関連リンク】







原発内部、映像公開へ 福島第1、米無人偵察機が撮影

政府は25日、米軍無人偵察機グローバルホークが東京電力福島第1原子力発電所の内部を上空から撮影した映像を公開する方針を固めた。米軍提供の映像の公開には慎重論もあったが、正確な情報の発信を優先すべきだとの判断に傾いた。米側も公開によって日米協力をアピールするとともに米国民に向けても原発の状況について情報を公開するねらいもあるとみられる。

高度な軍事機密に属するため、解像度を下げて公表することも検討している。

同機の滞空時間は30時間。無人のため人的被害の恐れがない。電子光学・赤外線カメラのほか、雲を透過する合成開口レーダーも搭載している。リアルタイム映像に加え、30センチ四方を識別できる写真撮影や赤外線カメラでの温度計測もできる。

陸上自衛隊の大型輸送ヘリは1日に1回、原発上空を飛行しているが隊員が被曝(ひばく)する恐れがある。しかも日光照射で正確な温度測定が妨げられるため、計測は早朝に限定されている。

常時測定にはグローバルホークが不可欠だ。1、3号機は爆発で建屋が壊れ、内部の撮影も可能という。

米軍は震災発生翌日の12日以降、グアムから同機を展開させ、第1原発周辺で情報収集を始めた。政府は17日からほぼ毎日映像などの提供を受け、対応策の検討に活用している。

また、米軍は原発への注水を海水から真水に切り替えることを支援するため、海軍横須賀基地(神奈川県)にあるバージ(はしけ)船2隻の提供を決めた。塩水による機材の腐食を防ぐためで、現在は坂下ダム(福島県大熊町)から引いてきた水を使っているが、「足らない部分を補給する」(北沢俊美防衛相)。

バージ船のうち1隻は25日に出発した。エンジンがないため海上自衛隊の多用途支援艦が曳航(えいこう)し28日にも到着する。バージ船には約1300トンの水を積むことができる。1号機近くの岸壁に接岸し、給水ポンプを使って冷却水タンクに水を送る。真水がなくなると約30キロ沖合にいる海自補給艦から給水を受け、運搬を繰り返す。作業は東電が行う予定だが自衛隊が参加する可能性もある。

一方、防衛省は25日、原発を上空から撮影した映像を初めて公開した。3号機は使用済み核燃料貯蔵プールの辺りから蒸気が出ている。2号機は、建屋の天井の穴や側面の窓のような部分から蒸気が漏れている様子が映っている。

原発内部、映像公開へ 福島第1、米無人偵察機が撮影(産経新聞) 最大多数の最大幸福

2011年3月24日木曜日

ガイガーカウンター

【関連リンク】









概要
ガイガー=ミュラー計数管は、GM計数管あるいはガイガー・カウンター(Geiger counter)とも呼ばれ、放射能の強弱を放射線の量として数値で表示する事ができる。 不活性ガスを封入した筒の中心部に電極を取り付け、高い電圧を掛ける。筒中に放射線が入ると、不活性ガスが電離されて電極と陽極の間にパルス電流が流れる。非常に利得が高く大きな信号を得られる半面、この電流の強さは、放射線の持つエネルギーと比例関係にはならないので、放射線の持つエネルギーを測定することは出来ない。
発明から80年近くの時間を経ているが、今日でもこの原理を利用し、放射線を計測している。

「ガイガー=ミュラー計数管」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
最終日付(更新日付)UTC 2011年4月5日 (火) 13:36
URL: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%82%A4%E3%82%AC%E3%83%BC%EF%BC%9D%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%A9%E3%83%BC%E8%A8%88%E6%95%B0%E7%AE%A1

土壌







放射線、放射能

【関連リンク】









概要
放射線は、その電離・励起能力によって生体細胞内のDNAを損傷させる。軽度のDNA損傷は修復されるが、修復が不可能である場合にはDNAが損傷したまま分裂するか、もしくは細胞死を起こす。これらの影響が蓄積・拡大して身体機能を低下させるようになったものが放射線障害である。
被曝によるDNA損傷が発生し、それが修復されることなく固定された場合、細胞の活動が異常化し、がんや白血病を引き起こす場合がある。これは自然放射線レベルの少量の被曝でも発生する可能性がある。
また、多量の放射線に被曝し、特定の器官において多数の細胞が死滅した場合には、その器官の機能が損なわれ、生物体に身体障害を引き起こす。

「放射線障害」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
最終日付(更新日付)UTC 2011年4月15日 (金) 10:25
URL: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E9%9A%9C%E5%AE%B3

セシウム


同位体
人工的に作られる(ウランの核分裂により生ずる)セシウム137は、半減期30.07年の放射性同位体である。医療用の放射線源に使われるが、体内に入ると血液の流れに乗って腸や肝臓にベータ線とガンマ線を放射し、カリウムと置き換わって筋肉に蓄積したのち、腎臓を経て体外に排出される。セシウム137は、体内に取り込まれてから体外に排出されるまでの100日から200日にわたってベータ線とガンマ線を放射し、体内被曝の原因となるため大変危険である。セシウム137に汚染された空気や飲食物を摂取することで、体内に取り込まれる。なお、ヨウ素剤を服用してもセシウム137の体内被曝を防ぐことはできない。1987年には、ブラジルのゴイアニアで廃病院からセシウム137が盗難に遭った上、光るセシウム137の塊に魔力を感じた住民が体に塗ったり飲んだりしたことで250人が被曝、4人が死亡する大規模な被曝事件が発生している(ゴイアニア被曝事故)。

「セシウム」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
最終日付(更新日付)UTC 2011年4月13日 (水) 01:19
URL: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0

セシウムによる健康被害を解明したベラルーシの科学者が会見、心臓や甲状腺への蓄積を深刻視(1) | 社会・政治 | 投資・経済・ビジネスの東洋経済オンライン



東京新聞:ゼロはこない半減期 セシウム137 120年後も残る:ボクとママの放射能教室:東日本大震災(TOKYO Web)



福島第1原発事故で放出されたセシウム137の汚染状況を見積もった日本地図が発表されています。

この研究を行ったのはUSRA(Universities Space Research Association)安成哲平客員研究員やNILU(Norsk institutt for luftforskning)Andreas Stohiらの研究チームと東京大学・早野龍五教授、名古屋大学・安成哲三教授。

ボランティア的な国際共同研究として、3月11日の福島原発事故で大気に放出されたセシウム137の沈着量と土壌汚染を「数値シミュレーション」と「文部科学省の観測(定期降下物)」を使って見積もってみたのだそうです。

東日本のデータは航空機モニタリングを含めて、いろんなものが公表されていますが、日本全国のものははじめて。

このデータを元に作ったBBCの地図が素敵だったのですが、かなり省略されていたり、解像度が荒かったりしたので作り直してみました。 ※数値はセシウム137のみ。実際にはセシウム134も同じぐらい降り注いでいるので倍というところでしょうか

セシウム137による汚染状況を見積もった世界ではじめての日本地図 - オレンヂ

ヨウ素

福島県の小児甲状腺ガンを憂える:患者数は33~128人か?  Divina Commedia










生体とヨウ素
体内で甲状腺ホルモンを合成するのに必要なため、ヨウ素は人にとって必須元素である。人体に摂取、吸収されると、ヨウ素は血液中から甲状腺に集まり、蓄積される。海藻類はヨウ素を海水から濃縮する。海洋の中にある日本では食生活の中で海藻などから自然にヨウ素の摂取が行われるが、大陸の中央部ではヨウ素を摂取する機会がほとんどないので、ヨード欠乏症による甲状腺異常が多く発生した。アメリカではFDAの規定により食塩の中に一定量のヨウ化ナトリウムが混入させてある。また、モンゴルでは日本からの援助で国民にヨウ素剤を服用させた結果、甲状腺異常の患者を激減させた。中国では食塩にヨウ素の添加を義務付けている。また、日本ではヨウ素を含有することをうたった鶏卵が売られている。逆にヨウ素制限食を必要とする際には、昆布などの摂取を控えなくてはならない。同位元素による甲状腺シンチグラムには、123Iなどを用いる。
チェルノブイリ原子力発電所の事故では、核分裂生成物の131I (放射性同位体) が多量に放出されたが、これが甲状腺に蓄積したため、住民に甲状腺ガンが多発した。放射能汚染が起きた場合、放射性でないヨウ素の大量摂取により、あらかじめ甲状腺をヨウ素で飽和させる防護策が必要である (ヨウ化カリウム#用途、ヨウ素剤参照)。そのため、日本は国民保護法に基づく国民の保護に関する基本指針により、核攻撃等の武力攻撃が発生した場合に武力攻撃事態等対策本部長又は都道府県知事が、安定ヨウ素剤を服用する時期を指示することになっている。
なお、独立行政法人放射線医学総合研究所は、たとえヨウ素を含んでいてもうがい薬や消毒剤など、内服薬でないものは「安定ヨウ素剤」の代わりに飲んだりしないようにとしている。
世界保健機関 (WHO) の飲料水中の放射性核種のガイダンスレベルは平常時の値は10 Bq/Lで原子力危機時の誘導介入レベル (介入レベルを超えないように環境汚染物質や汚染食品の摂取、流通を制限するため、二次的に設定される制限レベル、「暫定規制値」とも言う) であり、国際原子力機関は介入レベル(敷地外の一般公衆が、過度の被曝を生ずる恐れのある場合は、実行可能な限り、被曝低減のための対策をとることが必要となる。その判断の基礎となる線量)を3,000 Bq/Lとしてるが平常時の値や誘導介入レベルは定めていない。日本では一定の基準は無くWHOの基準相当を守っていた。しかし2011年東北地方太平洋沖地震における福島第一原子力発電所事故の影響から、放射性ヨウ素の飲料水中及び牛乳・乳製品中の暫定規制値を300Bq/kgと定めた。

「ヨウ素」『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』より。
最終日付(更新日付)UTC 2011年4月11日 (月) 13:30
URL: http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A8%E3%82%A6%E7%B4%A0#.E7.94.9F.E4.BD.93.E3.81.A8.E3.83.A8.E3.82.A6.E7.B4.A0

福島第一3号機 足に水、作業員被ばく


タービン建屋の被水状況(3号機地下2階HSCR凝縮水移送ポンプ)震災後
撮影日:2011年3月19日

東日本大震災で被災した福島第一原発の事故で、東京電力は二十四日、3号機のタービン建屋内で同日午前、二十~三十代の男性作業員三人が一七三~一八〇ミリシーベルトの放射線量を浴びて被ばくしたと発表した。いずれも東電の協力会社の社員で、このうち二十代と三十代の二人が両足の皮膚に放射性物質が付着したためベータ線熱傷の疑いと診断され、福島市の福島県立医大病院に運ばれた。

現場の放射線量はこの日、毎時二〇〇ミリシーベルトを超える高い放射線量が出ていたが、東電は事前チェックをしないまま作業をさせており、ずさんな安全管理が厳しく問われることになりそうだ。東電の武藤栄副社長は会見し「大変申し訳なく思う。状況をしっかり確認して安全確保に努めたい」と陳謝した。

東電によると、三人は午前十時半ごろ、原子炉建屋に隣接するタービン建屋の地下一階で電源復旧のケーブルを敷設していた。現場は深さ十五センチほどの水たまりがあり、足がくるぶし付近までつかった状態で四、五十分作業をしていた。

病院に運ばれた二人は精密検査のため、千葉市の放射線医学総合研究所に転院する。被ばく当時、外傷はなかった。長靴ではなく普通の作業靴をはいていたといい、ズボンと靴のすき間から水が染みこんだらしい。

震災で冷却機能が失われた3号機は、消防ポンプなどで原子炉建屋内にある圧力容器や使用済み核燃料プールに大量の海水を流し込んでいる。あふれた水がタービン建屋まで流れ込み、放射性物質を含んだ水たまりになった可能性がある。

東電は前日、現場付近は水たまりが少なく、放射線量も毎時数ミリシーベルトと低かったことを確認したが、直前の放射線量は測っていなかった。被ばく後、調べたところ、空気中で毎時二〇〇ミリシーベルト、水たまりの表面は倍の毎時四〇〇ミリシーベルトあった。

さらに、東電社員が立ち会っていないことも判明。東電は、三人とも防護服やゴム手袋などを着用し、線量計も二〇ミリシーベルト超でアラームが鳴るよう設定したと説明しているが、作業員がなぜ高い線量の中で作業を続けたのかは「本人から話が聞けていないので分からない」と話している。

福島第一原発の復旧作業で一〇〇ミリシーベルト以上の被ばく作業員は、これで十七人となった。

3号機は原子炉に外部電源で水を注入するためのポンプを試運転する予定だった。三人が被ばくしたことで、安全性確認のため一時退避の指示が出され、作業は中断した。二十五日の作業再開は未定という。

原発の作業員は通常、被ばくの上限が年間五〇ミリシーベルト(五年間で一〇〇ミリシーベルト)で、緊急時は一〇〇ミリシーベルトと定められている。

厚生労働省は今回の事故に限り上限を二五〇ミリシーベルトに引き上げている。

東京新聞:福島第一3号機 足に水、作業員被ばく:福島原発事故(TOKYO Web)

Workers, who stepped into radiation-contaminated water during Thursday's operation at the Fukushima Daiichi nuclear plant, are shielded with tarps before receiving decontamination treatment at a hospital in Fukushima, northeastern Japan on Friday, March 25. Unusual, yet still very low 'trace amounts' of radiation, were also reported in Massachusetts rain water and 12 other US states.

Kyodo News/AP

Traces of Japanese radiation detected in 13 US states - CSMonitor.com

2011年3月17日木曜日

ヘリ、3号機に水投下 地上からも放水へ

2011年3月17日

東日本大震災で被災した東京電力福島第一原発の事故で、政府対策本部は十七日午前、陸上自衛隊のヘリコプターによる3号機への水の大量投下を開始した。警視庁の高圧放水車を使い、地上からの放水も同日中に始める。水位が低下している原子炉建屋内の使用済み核燃料プールを冷やし、外部に高濃度の放射性物質が放出されるのを防ぐ前例のない試みだ。第一原発の深刻な危機を回避するため、空と陸の両面での作戦となる。

ヘリによる水の投下は午前九時四十八分に始まった。大型輸送ヘリコプターCH47二機が最大容量七・五トンのバケットで海水をくんで投下し、午前十時までに四回行った。

北沢俊美防衛相は午前十一時半すぎに会見し、水の投下時期について「きょうが限度」と切迫した中での判断を強調。「一定の冷却効果は期待できる」と話した。ヘリ以外でも、陸海空自衛隊の計四十人と特殊放水車両十両が福島第一原発に対し、地上から放水するための準備を進めている。

警視庁も高圧放水車により地上から放水する。四千リットルの水を一分間で放水でき、約八十メートルの飛距離がある。

使用済み核燃料プールから水が失われると燃料棒が過熱して、被覆管が破れたり爆発を起こしたりして放射性物質が漏れる可能性がある。3号機は水素爆発で原子炉建屋の壁と天井が吹き飛び、4号機も海側の壁がほとんどない。プールが外気にさらされた状態で、高レベルの放射性物質が空気中に拡散する危険性が高い。

3号機は十六日、プールからの水蒸気と思われる大量の白煙が立ち上がった。4号機も十五、十六の両日にプール近くで火災が相次いだ。東電などは、仮にプールの水がなくなっても核反応が連鎖的に起こる「再臨界」にならないと話している。

一方、1、2号機についても、冷却装置のポンプを動かす電源回復を急ぐ。仮設電源を設けるとともに、送電線を復旧させ東北電力から電力融通を受ける作業も進む。経済産業省の西山英彦官房審議官は午前九時半ごろの会見で「午後にも一部で送電が回復する可能性がある」と説明した。

ヘリ、3号機に水投下 地上からも放水へ

ヘリ、3号機に水投下 地上からも放水へ

2011年3月17日

東日本大震災で被災した東京電力福島第一原発の事故で、政府対策本部は十七日午前、陸上自衛隊のヘリコプターによる3号機への水の大量投下を開始した。警視庁の高圧放水車を使い、地上からの放水も同日中に始める。水位が低下している原子炉建屋内の使用済み核燃料プールを冷やし、外部に高濃度の放射性物質が放出されるのを防ぐ前例のない試みだ。第一原発の深刻な危機を回避するため、空と陸の両面での作戦となる。

ヘリによる水の投下は午前九時四十八分に始まった。大型輸送ヘリコプターCH47二機が最大容量七・五トンのバケットで海水をくんで投下し、午前十時までに四回行った。

北沢俊美防衛相は午前十一時半すぎに会見し、水の投下時期について「きょうが限度」と切迫した中での判断を強調。「一定の冷却効果は期待できる」と話した。ヘリ以外でも、陸海空自衛隊の計四十人と特殊放水車両十両が福島第一原発に対し、地上から放水するための準備を進めている。

警視庁も高圧放水車により地上から放水する。四千リットルの水を一分間で放水でき、約八十メートルの飛距離がある。

使用済み核燃料プールから水が失われると燃料棒が過熱して、被覆管が破れたり爆発を起こしたりして放射性物質が漏れる可能性がある。3号機は水素爆発で原子炉建屋の壁と天井が吹き飛び、4号機も海側の壁がほとんどない。プールが外気にさらされた状態で、高レベルの放射性物質が空気中に拡散する危険性が高い。

3号機は十六日、プールからの水蒸気と思われる大量の白煙が立ち上がった。4号機も十五、十六の両日にプール近くで火災が相次いだ。東電などは、仮にプールの水がなくなっても核反応が連鎖的に起こる「再臨界」にならないと話している。  一方、1、2号機についても、冷却装置のポンプを動かす電源回復を急ぐ。仮設電源を設けるとともに、送電線を復旧させ東北電力から電力融通を受ける作業も進む。経済産業省の西山英彦官房審議官は午前九時半ごろの会見で「午後にも一部で送電が回復する可能性がある」と説明した。

東京新聞:ヘリ、3号機に水投下 地上からも放水へ:福島原発事故(TOKYO Web)

高圧放水車(警視庁)
CH-47 (航空機)

2011年3月16日水曜日

福島第1原発、瀬戸際の注水 燃料棒露出続く

東京電力福島第1原子力発電所で、事故の連鎖が止まらない。炉心内の燃料棒が露出した1~3号機では、冷却用の海水を注ぐ作業が進む。いずれも水位の回復を示唆するデータもあるが、安定していない。2号機は格納容器の一部も破損している。同原発6機すべてで使用済み燃料の過熱対策も迫られ、最悪を想定したぎりぎりの対応が続く。

東京電力によると、燃料棒を覆う金属の一部に穴や亀裂が入るなどした割合が1号機は全体の約70%、2号機は33%に達した。格納容器内の放射線量を測り、通常運転時と比べて、燃料棒がどれぐらい傷んでいるかを推定した。3号機は、測定器が壊れているため損傷の程度が分からない。

1~3号機とも燃料が過熱して損傷するのを防ぐため、消防車のポンプを使って海水を注入している。

いずれも水位計は16日午後2時の時点で、燃料棒の半分から3分の2が水につかっているデータを示す。

ただ経済産業省の原子力安全・保安院は、水位計の値が変動しないことから、水位計が壊れている可能性を指摘。水位が安定して保たれているか分からないのが実情だ。

冷却水から燃料棒が露出したままでは、高温で燃料が溶け出す懸念がある。燃料棒の周りは圧力容器や格納容器が取り囲んでいる。容器などが破壊すると、大量の放射性物質が外部にまき散らされる恐れがある。

東電は外部電源を確保するための送電線の設置に向け準備をしている。緊急炉心冷却装置(ECCS)などの冷却系統を復活させ、冷温停止状態にもっていくことを目指す。

仮に送電線を敷設し、外部からの電源が復旧しても、実際に冷却するための設備が動くかどうかが次の課題となる。

第2原発の場合、外部電源は保たれていたが、海水を取り入れて冷却用の水を冷やすためのシステムが破壊されていた。この復旧ができたことで、第2原発ではすべて冷温停止ができた。

同じように第1原発を復旧できるかは「周囲の放射線量が作業員が近づくには高すぎる」(東京電力)ことが問題になっている。放射線量は16日、正門付近で毎時10ミリシーベルトを記録。送電線の敷設を始めるめどは立っていない。

第1原発では、放射性物質の放出を防ぐ、格納容器や原子炉建屋も損傷している。15日早朝、2号機の圧力抑制室で、気圧が3気圧から大気圧まで下がった。格納容器の一部である圧力抑制室が破損したとみられている。

1号機、3号機、4号機では原子炉建屋内にたまった水素が爆発している。壁面パネルが外れるなどして大きく破損した。

福島第1原発、瀬戸際の注水 燃料棒露出続く :日本経済新聞

福島原発の事故、米NRCが20年前に警鐘-非常用発電機にリスク

3月16日(ブルームバーグ):東日本大震災で東京電力 福島第一原発に起きた事故について、20年前に警鐘を鳴らしていたリポートがある。米国の原子力規制委員会(NRC)による「NUREG-1150」だ。

それによると、地震発生時に炉心溶融につながる事故の例として、原子炉を冷却するため水を外部からくみ上げるポンプを動かす非常用ディーゼル発電機の破損や停電、貯水タンクの故障などによる冷却機能不全が高い確率で起こると指摘していた。

今回の事故は、福島第一原発の原子炉6機のうち運転中だった1、2、3号機は地震の揺れを感知して運転を自動停止したが、非常用ディーゼル発電機が作動せず、冷却ができない状態になった。日本政府は、経産省原子力安全・保安院が04年6月に公表した「リスク情報を活用した原子力安全規制の検討状況」という資料で、このリポートも紹介している。

元日本原子力研究所研究員で核・エネルギー問題情報センターの舘野淳事務局長は、リポートが提示したリスクへの対応策について、「東電は学んでいなかったのだろうか」と指摘、「天災が1000年に一度や想定外といった規模であったとしても、そんな言い訳は許されない」と述べた。

東電の広報担当、元宿始氏は当社がそのリポートを認識していたかどうか直ちには確認できない、と述べた。

原発は、原子炉圧力容器内で燃料が核分裂する熱で蒸気を発生させ、タービンを回している。緊急停止した際には、高温になっている燃料を冷やすため冷却水を注入して冷やす。冷却に失敗すると、炉内の温度が上昇し、核燃料自体が溶け出す「炉心溶融」に陥る危険がある。

更新日時: 2011/03/16 13:25 JST

福島原発の事故、米NRCが20年前に警鐘-非常用発電機にリスク - Bloomberg

NRC: Severe Accident Risks: An Assessment for Five U.S. Nuclear Power Plants — Final Summary Report (NUREG-1150, Volume 1)

NUREG-1150

アメリカ合衆国原子力規制委員会 - Wikipedia

舘野淳 - Wikipedia

核・エネルギー問題情報センターの舘野淳事務局長

2011年3月14日月曜日

福島原発の被曝患者1人、専門病院へ 千葉の放医研

放射線医学総合研究所(千葉市)は14日、福島第1原子力発電所の周辺で被曝(ひばく)した患者1人を受け入れると発表した。ヘリコプターで輸送し、今夜中に同研究所に到着する見込み。放射線を取り除く除染などの治療を実施する。

福島県では原発周辺の5カ所で地域住民らを対象に検査を実施している。放射線医学総合研究所は緊急被ばく医療研究センターがあり、東日本での被ばく患者の受け入れを行っている。

福島原発の被曝患者1人、専門病院へ 千葉の放医研 :日本経済新聞

放射線医学総合研究所

福島第一原発3号機の水素爆発、けがは11人

東京電力は、14日午前11時ごろ、福島第一原子力発電所3号機で、2回にわたって爆発音が上がったと発表した。

赤い炎とともに大量の煙が立ち上っており、東電は施設内の作業員を退避させたが、社員、協力会社の従業員ら計11人が負傷した。被曝ひばくの程度は不明だが、全員歩行が可能な状態という。経済産業省原子力安全・保安院は、同11時1分、水素爆発が起きたことを確認した。原発の損壊の程度は不明だが、東電は「原子炉格納容器と圧力容器は健全」とみている。

同社幹部は「炉心が溶融した可能性がある」と話した。

3号機は原子炉建屋内に水素ガスがたまり、水素爆発の危険が指摘されていた。既に避難指示が出ている同原発から半径20キロ・メートル以内に残っていた約600人に対しては、緊急措置として屋内にとどまるよう呼びかけた。東電によると、保安院の指示で同原発南側5キロ・メートルの範囲を立ち入り禁止とした。東電によると、爆発が起きた時、地上は無風で、上空は、西もしくは南西へ風が吹いていた。

1号機でも12日午後3時すぎ、水素爆発が起き、原子炉建屋が骨組みを残して吹き飛んだ。3号機の爆発は、水素爆発特有の白い煙とともに、1号機の時よりも高い灰褐色の煙と炎を伴っており、水素爆発に加えて他の異変が起きた可能性もある。

東電によると、14日午前1時10分から3時20分まで、原子炉を冷やすための炉内への海水注入を一時中止していた。このため炉内の燃料棒の露出が進み、水蒸気が燃料棒に長時間触れて、水素が大量に発生し、爆発につながった可能性があると見ている。

3号機近くにある中央集中制御室には13~15人残り、炉内へ冷却水を注入する作業を継続している。格納容器周辺の放射線量に大きな変動はみられない。午前11時30分現在、残存した原子炉内の燃料棒は、上部約1・8メートルが冷却水から露出し、危険な状態が続いている。発電所正門付近の放射線量は1時間あたり50マイクロ・シーベルトで、同44分には20マイクロ・シーベルトに低下した。

(2011年3月14日13時15分 読売新聞)

一方、菅直人首相はこの日朝、ヘリコプターで福島第1原発を訪れ視察。説明に当たった東電幹部に「住民のことを第一に考えて早めの対応をお願いしたい」と求めた。津波の被害が大きい宮城、福島両県の海岸部も上空から視察。この後、官邸で記者団に「あらためて津波の被害が大きいと実感した」と述べた。

福島第一原発3号機の水素爆発、けがは11人 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

3号機で一瞬の透明な爆発の直後、燃料プール付近で一瞬の赤い炎が発生し、爆発煙が上がった

3月14日11時01分、3号機で一瞬の透明な爆発の直後、燃料プール付近で一瞬の赤い炎が発生し、爆発煙が上がった(保管燃料由来の水素爆発とされている)。

福島第一原子力発電所事故 - Wikipedia

2011年3月13日日曜日

午前中に3号機と2号機のベント

2011年3月12日

[09:00] 午前中は陸から海に向けて微風が吹く環境が続いた。午前中に3号機と2号機のベントがあったため、構内でも放射線量率が増加したが、どうやらこれは北方の海上に向けて広がったようである。

福島第一原発事故タイムライン(ドキュメンタリー) | 2011年3月 東北地方太平洋沖地震 - 国立情報学研究所

気体(あるいは一般には流体)の排出 (vent)。換気または換気装置。安全弁。潜水艦がバラストタンクの空気を排出すること。

ベント - Wikipedia

2011年3月12日土曜日

福島第一原子力発電所事故・枝野官房長官会見

2011年03月12日 (土)
福島第一原子力発電所事故・枝野官房長官会見 ほぼ全文掲載です

東北地方の沿岸部の自治体に甚大な被害を与えた東北地方太平洋沖地震。地震で福島県の福島第一原子力発電所1号機では、国内で初めて、原子炉内の核燃料が溶ける「炉心溶融」が起きたと見られています。

大量の放射性物質が放出されたのではないかと不安が高まる中で午後8時40分からおこなわれた、枝野官房長官の記者会見、ほぼ全文掲載です。

東京電力福島第一発電所の件についてわたしからご報告申し上げます。
まず本日15:36の爆発について、東京電力からの報告をふまえご説明申し上げます。

原子力施設は鋼鉄製の格納容器に覆われています、そしてその外がコンクリートと鉄筋の建屋で覆われています。
このたびの爆発はこの建屋の壁が崩壊した物であり、なかの格納容器が爆発した物ではないことが確認されました。

爆発の理由は、炉心にあります水が足りなくなって少なくなったことによって発生した水蒸気が、この格納容器の外側の建屋との間の空間にでまして、そこで、その過程で水素になっておりまして、その水素が酸素とあわさりまして爆発が生じました。

ちなみに格納容器内には酸素がありませんので、水素等があっても爆発をすることはありません。
実際に東京電力からは格納容器が破損していないことが確認されたと報告を受けています。

繰り返しになりますが、このたびの爆発は原子炉のある格納容器内のものではなく、したがって放射性物質が大量に漏れ出す物ではありません。
東京電力と福島県によるモニタリングの結果も、確認を致しましたが、爆発前にくらべ、放射性物質の濃度は上昇致しておりません。

報道されました、15:29の1015マイクロシーベルトの数値でございますが、この地点の数値はその後、15:36に爆発がございましたが、15:40の数値が、860マイクロシーベルト、18:58の数字は70.5マイクロシーベルトとなっておりまして、爆発の前後でむしろ少なくなっております。

その他の地点も、14時頃にベントといいますが、容器内の水蒸気の圧力を高くなることを抑制するために外に出す、このことは、けさほど来、きょうの未明来申し上げておりますが、これが14時頃から行われまして、その前後で14時頃のベントの前からそのあとでいったん高くなっておりますが、その後15:36の爆発を挟んでもいずれも低下をしていて、そして低いレベルにとどまっております、従いまして現時点で爆発前からの放射能物質の外部への出方に状況は大きな変化はないと認められる物でありますのでぜひ冷静に対応していただきたいと思っています。

その上で、こうした状況、現状を踏まえ、今後懸念される原子炉容器、および格納容器の破損による災害を未然に防止するため、東京電力が、容器を海水で満たす処置を執る判断をいたしまして、海江田経済産業大臣においてこのことの指示をいたしました。合わせてホウ酸を用いることによって、念のために万が一にも再臨界などの懸念される事象が生じないよう工夫することも確認いたしております。政府としては、こうした措置の準備、手順が適正であることを、経済産業省原子力安全・保安院ともども確認をし妥当なものだと評価しております。この手順は20時20分に着手しています。

なお、この東京電力福島第1発電所にかかる避難指示につきましては、こうした爆発の状況、それによる対応策、今回、徹底して実施いたしました対応策等の方向性、輪郭が見えてきた段階で、万が一の対応策として、20キロ圏内から退避いただくことに拡大しました。これまでの対応方針同様、今回の措置によって10キロから20キロの間のみなさんに具体的に危険が生じるというものではございませんが、新たな対応を取ることの可能性が出たことに鑑み、念のためにさらに万全を期す観点から20キロに拡大をいたしたものです。住民の皆さんは、こうした事情経緯判断に基づくものですので警察・自治体などの指示に従って冷静に対応をしていただきたいと思っています。

<質疑>

爆発は原子炉に対する影響はまったくなかったのか?
格納容器の中に原子炉はあります、その格納容器自体の損傷は認められないということでございます、そういうことでございます。

建屋の崩壊は今後の作業の影響や、今後の原子炉からの放射能物質がもれることにつながる可能性は高まるものにつながるのか?
もちろん建屋がないよりはあるほうが安全性が高いことは間違いございません。
だからこそ早急に、そのリスクを低下させるためにホウ酸を利用することと同時に、海水を容器に満たすという対応策を判断したものです

念のための措置としてはよくわかるが、住民からすると海水を満たす措置をとるにあたり本当に危険性はないのか心配は広がっていると思うが。なぜその措置が必要か?
住民の皆さんは地震、津波によってだけでも相当な生活へのダメージを受けておられます。もちろん住民の皆さんの中には高齢者の方、障害をお持ちの方、お子さんを抱えていらっしゃる方、またいろんな事情をお持ちの方もいらっしゃいます、こうした状況に対する対応としては、できるだけ必要なある意味で最小限の退避等にとどめるべきと言う考え方も一方ではあろうかとおもいます。
一方で原子力にかかわる問題については、しかもこのスタートが未曾有の大地震、大津波ということに端を発している問題でありますから、もし必要最小限といった場合の万が一のリスクというものもしっかり考えて、そして万全を期すべきだろうという考え方でこの間対応をしてきているわけでございます。その両者の兼ね合いの中で、その時点ごとの状況や対応策に応じて必要最小限からひとつ超えたところの万全の措置をこの間、常にとり続けているということでございまして、今回の建屋の上部ですが、崩壊がある、そうした中で海水によって容器を満たすというこれまでにない措置を執ることで、想定されている中では、これによってしっかり当該原子炉はコントロール下に置かれるものと思っておりますが、万全の策をとらせていただいた。住民の皆さんにはそういったことではご不便をおかけいたしますが、まさにそのことによって万全を期していることでご理解をいただきたい

海水で満たすことによる新たなリスクは?
基本的にはさまざまなことを分析をいたしました、専門家による分析、専門家、当事者である東京電力、それから原子力安全・保安院、それから原子力安全委員会、それぞれ専門家の専門的な分析もいただき、そのことを私含め、総理、海江田経済産業大臣、必ずしも専門家ではありませんが、納得のいくように繰り返し、説明確認をいたしました。
そうした中で新たなリスクはないものと判断いたしまして、今回の措置に着手することにしたものでありますが、まさに、スタートがこれまでに経験のしたことのない、未曾有の大地震であり、大津波であること、そして海水で満たすこと自体がおそらく事実上初めてに近い対応策であるということを踏まえてさらに万全の措置を執ると言うことです

海水の利用は冷却するという当初の目的と同じか?
そうです。

20:20に着手したと言うことですが、完了見込みは?
格納容器を満たす時間ですが、詳細には、ポンプの稼働の状況等によって正確にあらかじめ決めることができるわけではありませんが、おおむね5時間からプラスアルファ数時間という範囲内という風に考えています

現場の作業状況は万全なのか?朝まで行うのか?
そのとおりでございまして、残念ながら、この間、負傷された方等も出ておりますが、本当に細かい技術的な設備も含めて、事前に説明方向を求めて、なおかつそれがしっかりできる態勢になっているかという確認をした上で行っております。
少なくとも事前に想定できる点についてはいずれもきちんと説明を求めて、確認の上スタートさせています

夕方の会議では退避の対象が6時の結果を見てといっていたが、数値自体は安全に向かっていたのに20キロに拡大するのは矛盾になると考えるが。
もし先ほどの会見の時にモニターの放射能の量のみで判断するというのみで判断されると受け止められたら、それは若干申し訳ないと思いますが、当然それが大きな要素でありなおかつ今回の爆発的事象の原因、そしてそれに対する対処、総合的な判断のもとで、20キロ圏内からの退避ということになりました。
さきほどの時間の話ですが、圧力容器に水を満たす、ですが、「炉、原子炉」に水を満たすのに5時間プラスアルファです。その周辺の格納容器に満たすには、さらに日にち単位、10日くらいの日数はかかるといことです。ただ、すみません、原子炉そのものにしっかりと海水で満たされておればこれによって安定的に冷やされて管理された形でだんだんと安全な状態に入っていくということです

10日くらい退避しないといけないのか?
そこはそれぞれまず5時間プラスアルファ、5~10くらいの間と想定していただきたいのですが、その段階でいったん、様子を見ます、それで放射線の量のモニタリングをしっかりいたします。その状況を踏まえて判断したいと考えています

退避の前後を含め、政府として十分に情報提供していると考えているのか?
この間、24時間くらいだと思いますが、東京電力に対しては常に繰り返し的確正確かつ迅速な情報提供を繰り返し求めながらこうした対応を取らせていただいています

放射線の数値だが劇的に下がっている要因は?
本日の4時頃、ベントという措置を執りまして、炉の中から、これはきょうの未明から何度かここでご説明していますが、炉の中の圧力の上昇を抑えるということで、管理された形で若干の放射能を含むけれども、それを外に出す、という手順が本日の14時頃できました、したがってそれまでに炉の中にあった、放射線、放射能が、その時点から外に出るようになりました。その結果、その時点、その直後の所は、高い数値を示していますが、管理された形で出て行くという形に入っていますので、順次下がっていくこういうことだと認識していただいていいとおもいます

現時点では政府の管理下にあるとおもっているのか?
これでホウ素、正確にいうとホウ酸ですね、海水で炉を満たすというところまできちっとできれば、本日の未明以来、申し上げてきております管理された状況で、人体に影響を及ばさない範囲の、放射線放射能は含みますけれども、しっかりと管理・コントロールされて収束に向かうプロセスに向かうと考えています

風に乗ることで対象を広げてモニタリングすることはないのか?
これはですね、基本的には風向きによって、どちらのほうに向かっていくのかということはありますが、どんどん遠くにいくほど薄まっていくものでありますので、近い部分のところでしっかりとモニタリングして、これが特別、リスクの非常に高い数字であったり、リスク高い数字が継続すれば、避難所周辺とかということを考えなければいけないと思いますが、まさに確かに一時的に1000をこえるマイクロシーベルトの数字、出た瞬間ありましたけれども、全体としてその周辺のモニタリングの数値からみれば、いま、これまで10キロ、で、今回20キロというところの地域の皆さんに、人体に影響を与えることにはならないというふうに思っています

さきほどの会見ではヨウ素の配布に言及されています。それもないということになるのか。
いつでも配布できるようにという状況を作っております。これはもう、万一を備えた措置として行っていただいています

直前にあがったのは、それとの因果関係は?
あの、直接の因果関係等について、私は専門家ではございませんし、あの、何が引き金になったかということについて、私が専門家的にお答えすることは、専門家でもありませんし、かえって誤解を招くかなと思っておりますが、今回の爆発がどういうことで起きたのかとういことについては、専門家の皆さんの分析で把握はできております。そして、そのことが、ただちに他のように起こりうるいうことについては、いまのところ想定していないことの報告を受けております

海水で冷やすということですが、10日くらいで済むということですが、いわゆる安全宣言とか住民の方がもとのところに戻ることができる、時期的な目途については?
もちろん住民の皆さんにとっては、できるだけ早く安全宣言をして本来の生活・家庭にお戻りになりたいというお気持ちが大変強いいうふうには思っております。ただ、今の時点では、とにかく、身体に影響を与えることのないように、万全の措置をとるということで、なおかつこれは、スピードを要するということでございますので、そのことを一歩一歩積み重ねてきているということでございますので、ご質問については、これで例えば炉を満たしてという一つのある段階になりましたら、もちろん、いろんな検討をしてまいらなければならないというふうに思っております

海水で炉を満たしたあと、海水は循環させ、交換するということはなく、同じ海水のままで10日間冷やすとことができるのか?
高温でありますので、炉の中は現時点で、あの、どんどん高温で水蒸気になってまいります。どんどん海水を注ぎ込むことによって満たしていくと、こういうことでございます。一方で、このベントの措置をとっていることによって、その水蒸気が外に逃がされ、圧力は高まらない。ただし、そこに若干の人体に影響を及ぼさない程度の微量の放射線が含まれるということになります

水蒸気のなかに含まれる放射能の量というのは、これまでと変わらないのか
むしろより低い水準でで安定するというふうに思われております。もちんその時点でも、しっかりモニタリングを続けてまいります

電力の供給量レベルがもとにもどるのは、いつころになるのか。
全体ということですね。いままさに、危機管理のフェーズで、地震によって生じたリスクをおさえることのために全力あげているところでございます。当然、経済産業省の他の部局においては、経済活動・生活への影響もありますので、今、様々な検討をしただているというふうに、あるいは、そのこと指示自体いたしておりますが、現時点で対策本部として、あるいは官邸としてそのご報告を受ける段階ではありません。しっかりと危機管理を進めていって、こちらのほうのことに一定の目途が立つ段階と、それから国民生活にあたえる影響の大きさの度合いを見ながら、しっかりと対策本部として把握し、必要な対処をしてまいりたいと思っておりすが、現時点でも電力が足りていないということは間違いございませんので、官邸についてもどうやって節電ができるかということを事務レベルで検討しておりますが、皆さんのそれぞれの生活においても、それをご努力をいただければと思っております。

福島第一原子力発電所事故・枝野官房長官会見 ほぼ全文掲載です | NHK「かぶん」ブログ:NHK

南相馬で放射線量率が0.82μSv/hに上昇

2011年3月12日

[17:00] 17:00頃には強い南風となった。南相馬では、17:46には放射線量率が0.82μSv/hに上昇しており(平常時は0.05μSv/h程度?)、この時点ですでに放射性物質は到達していたと推測される。南相馬は原発の北約24kmに位置するが、建屋爆発の2時間後の観測値の上昇が建屋爆発の影響によるものかどうかは不明である。どちらかというと、朝からのベントで放出された放射性物質が到達していたのではないかと思える。

福島第一原発事故タイムライン(ドキュメンタリー) | 2011年3月 東北地方太平洋沖地震 - 国立情報学研究所

1号機の建屋が爆発

2011年3月12日

[15:00] 15:36に1号機の建屋が爆発。この時間帯は北風が東風から南風へと回転する途中の時間帯であり、内陸に放射性物質が流れた時間帯もあった可能性はある。しかし風向きが回転を続けていたため、集中して1箇所に流入することはなかった。

福島第一原発事故タイムライン(ドキュメンタリー) | 2011年3月 東北地方太平洋沖地震 - 国立情報学研究所

福島第一原子力発電所 1号機の現状|東京電力

福島第一原子力発電所1号機の建設 - Wikipedia

1号機のベント

2011年3月12日

[10:00] 10:17に1号機のベント。この影響で構内でも放射線量率の上昇が見られ、10:30に正門で385.5μSv/hを観測。この時点では北北西の風によって、南南東の海上へと放射性物質は主に流れていた。

福島第一原発事故タイムライン(ドキュメンタリー) | 2011年3月 東北地方太平洋沖地震 - 国立情報学研究所

気体(あるいは一般には流体)の排出 (vent)。換気または換気装置。安全弁。潜水艦がバラストタンクの空気を排出すること。

ベント - Wikipedia

国力挙げ救難と枝野氏 首相、福島原発など視察

政府は12日午前、首相官邸に閣僚を集めて東日本大震災の緊急災害対策本部会議を開き、枝野幸男官房長官が「千人以上が命を落としたとみられる。それを超える大幅な被害が生じており、内閣を挙げ、国力を挙げて救難に取り組む」と表明した。続いて開かれた原子力災害対策本部会議で、海江田万里経済産業相は東京電力福島第1原発の放射性物質漏えいを踏まえ、「難局の克服に向け頑張りたい」と述べた。

一方、菅直人首相はこの日朝、ヘリコプターで福島第1原発を訪れ視察。説明に当たった東電幹部に「住民のことを第一に考えて早めの対応をお願いしたい」と求めた。津波の被害が大きい宮城、福島両県の海岸部も上空から視察。この後、官邸で記者団に「あらためて津波の被害が大きいと実感した」と述べた。

政府は岩手県へ平野達男内閣府副大臣を団長とする調査団を派遣。被害の全容把握と被災者の救援に全力を尽くすとともに、各地で寸断された交通機関、ライフラインの復旧を急ぐ。吉田泉財務政務官を団長とする調査団は福島県内を視察した。

今後、救援活動に当たっている陸海空自衛隊の災害派遣部隊、警察広域緊急援助隊などに加え、物資の提供、輸送を中心に在日米軍の協力に向け調整を加速する。インフラ復旧と被災者の生活再建のため、予備費の支出、補正予算編成による財政支援策の検討にも着手。被災状況を踏まえ、4月の統一地方選を延期するかどうか判断する。

国力挙げ救難と枝野氏 首相、福島原発など視察 - 47NEWS(よんななニュース)


海水熱交換器建屋内の被水状況(4号機海水熱交換器建屋1階RHRCポンプ(C)) 震災後 

海水熱交換器建屋内の被水状況(4号機海水熱交換器建屋1階RHRCポンプ(C)) 震災後 

東京電力 写真・動画集| 福島第二原子力発電所における現場写真


2011年3月11日金曜日

福島第一原発で冷却トラブル、緊急事態宣言

東京電力福島第一原子力発電所(福島県大熊町、双葉町)1~3号機で、地震によって運転が自動停止した後、水を注入して冷却する「緊急炉心冷却装置(ECCS)」、除熱装置を停電時に稼働させる非常電源が故障するトラブルが発生した。

政府は、11日夜、原子力災害対策特別措置法に基づき、原子力緊急事態を宣言した。2号機の原子炉内の水位の低下が確認され、燃料棒が露出して放射能が漏れる可能性として、政府は同原発から半径3キロ・メートル以内の住民に「避難」させるよう地元自治体に指示した。

経済産業省原子力安全・保安院によると、ECCSを動かす電源を消失した事態は国内初めて。東電は、同日午後10時半過ぎ、現地に電源車を派遣、電源回復の作業を始めた。ECCSは、制御棒を挿入し核分裂を止めて緊急停止した後に、原子炉が壊れたり、炉心の温度や圧力が上昇したりした時に水を入れて冷やす装置。ECCSが必要時に作動しない場合は、最悪、炉内の水が蒸発し、炉心が露出、放射線が外部に漏れる可能性もある。現在、同原発1号機、3号機では水位が低下していないが、除熱装置が作動できない状態が続いている。

ほかに、東電福島第二原発1号機では、格納容器内の圧力が上昇し、ECCSが作動した。

(2011年3月11日22時54分 読売新聞)

福島第一原発で冷却トラブル、緊急事態宣言 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)


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東京電力 津波に襲われる福島第1原発の画像公開

東京電力 津波に襲われる福島第1原発の画像公開