東京電力は二十日、降雨の影響で、福島第一原発の地上タンク群に設けた漏水防止用の堰(せき)から雨水があふれ出したと発表した。放射性物質を含んだ汚染水が外洋につながる付近の排水溝に流れ込み、外洋に流れ出た可能性が否定できないという。
東電は漏れた量や放射性物質の濃度を調べるとともに、他のタンク群の堰から雨水があふれていないか監視を強める。
あふれ出たのは全部で23カ所ある地上タンク群のうち、H2南、H2北、G3東、G6南、G6北、H4、H4東、H1東、E、H8北、H8南、H3と呼ばれるタンク群12カ所の堰。
「H2南」では、六日に採取された堰内の水から、ストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質が一リットル当たり二万九〇〇〇ベクレルと高濃度で検出されていた。
東電によると、この日は先週の台風26号による大雨で堰にたまっていた水を別のタンクに移す作業をしていた。午後二時ごろから、想定の一日当たり三〇~四〇ミリを上回る一時間当たり三〇ミリの降雨があったため、あふれたとしている。
原子力規制委員会は台風などで堰に水がたまった場合、セシウム134は一リットル当たり一五ベクレル、セシウム137は二五ベクレル、ストロンチウム90は一〇ベクレルをそれぞれ下回り、ガンマ線を出すほかの放射性物質が未検出などの場合のみ排出を認めている。東電は降雨で堰に水がたまっているため、基準を下回る雨水の排出をしている。
これらの基準は通常の原発運転時で放出される冷却水に含まれる放射性物質の法定基準値未満となっている。
2013年10月21日月曜日
福島第一 堰の水12カ所あふれる 汚染水、外洋流出濃厚
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