2013年6月4日火曜日

東日本大震災:福島第1原発事故 タンク貯蔵の地下水にセシウム 海洋放出困難に

毎日新聞 2013年06月04日 東京朝刊

東京電力福島第1原発の原子炉建屋などに地下水が流入してたまり続けている放射性汚染水問題で、東電は3日、タンクに一時貯留している地下水から放射性セシウム137が1リットル当たり0・39ベクレル検出されたと発表した。地下水は建屋流入前にくみ上げて海に放出する計画が進み、当初は検出できない数値としていた。海洋放出の目安の同1ベクレルより低く、東電は「地元に丁寧に説明し、計画に理解を得たい」としている。しかし、漁業関係者の理解を得るのは一層困難になるのは確実だ。

原因について、測定対象となる水自体が周辺の放射線を遮ることを考慮していなかったためのミスと説明している。原子力規制委員会から、測定方法に問題があるのではないかとの指摘を受け、点検し発覚したという。半減期の短さなどから、放出計画の目安にしていないセシウム134も同0・22ベクレル検出された。

建屋には現在、地下水などの流入で1日400トンの汚染水が増加。このため、東電は流入量を抑えるため、地下水をくみ上げて一時貯留タンクで保管して検査し、問題がなければ放出する計画を策定している。

東電は5月、この一時貯留タンクの水について福島県漁連に検出限界値未満と説明、海洋放出に理解を求めた。だが、漁連は風評被害などを懸念し、合意にいたっていない。【鳥井真平】

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